炭のえらび方
炭も食材のひとつです。良い炭を選んで最高のBBQをお楽しみください。
ここでは、なぜ炭で焼くと美味しいのか、良い炭・悪い炭の見分け方をご紹介します。
良い炭
- 火力が安定している
- 炎が上がらない
- 食材に焼きムラがなく焦げづらい
- 爆跳(はじき)がない
- 灰が少ない
- 見た目がシャープで重量感がある
悪い炭
- 爆跳があり危険
- 燃やすと火の粉が舞ったり
煙や炎があがる - 嫌なニオイがしたりボロボロ脆い
- 赤みがかり完全に炭化していない
- 叩くと木のような重たい音がする
- 表面にタールが付着している
- ヒビが入っていたりスカスカする
遠赤外線効果で高温調理
調理において加熱には「対流」「伝導」「輻射」の3種類があり、炭火焼は遠赤外線の「輻射熱」で調理することになります。輻射熱調理は外に旨味成分を逃さず、食材そのものを発熱させ、中からじっくり焼き上げることが出来ます。炭の発する遠赤外線量はガス火の4倍にもなり、ガス火が温度200〜250度であるのに対して炭の表面温度は300〜600度、うちわで煽げば一気に1000度まであがります。この高温で肉の表面が素早く焼け、旨味成分(アミノ酸)たっぷりの肉汁を閉じ込める効果があるのです。
「強火の遠火」という言葉を聞いたことがある方もいるかもしれません。遠くから高温で焼くことで焼きムラを防ぎ中までじっくり焼くことができるという炭火焼のコツが古くから伝えられているのです。
水分が出ない
おが粉(細かな木片)を固めたものを蒸し焼きにして作るのがおが炭です。空気と結合しない状態で焼きあげていくことで水蒸気やガスが抜け、炭素だけが残ったもの、それがおが炭です。ガス火は燃焼の際に水蒸気が発生しますが、炭火からは余分な水分は発生しません。そのため、表面はパリッと、中はふっくらジューシーに焼きあがります。
燻煙効果で旨味が広がる
一般に、うまみ成分は、アミノ酸類、核酸類、有機酸類の3つに分けられます。炭には有機酸類が豊富に含まれ、炭焼きによりミネラルと同様、煙として食材に付着して香りとうまみを引き立てます。
五感を刺激する食事に
味覚や食感(触感)はもちろんのこと、赤々とした炭火、食材が焼ける音や香りは、五感を刺激します。炭火焼きは食事の満足感が高いといえます。アウトドアでのBBQであればさらに緑の匂いや自然の風を感じて、全身で味わうことのできる豊かな食事体験になるでしょう。食育としてもおすすめします。